アニメ版画の専門買取・絵巻本舗店主高倉です。
このたび 美樹本晴彦 版画「浮夕」HC.1/4 をお譲りいただきました。
近年アールジュネス主宰の展覧会にて“琳‐浮夕”として漆版の作品がリバイバル発表されましたが、本作は e・ジュネックス期のオリジナル制作。
抒情的な光の表現や和の色調、ふわりと舞う泡の描写まで、作家らしい繊細な筆致が堪能できる一枚でした。
アールジュネス版画としてはかなり年数を経たものでしたが、美樹本先生やマクロスシリーズの近年の世界中の人気の高まりや。
状態良好・付属完備につき、オリジナル性と希少性を重視して高評価させていただきました。
※HC(Hors Commerce)は作家・版元用に確保される“非売品”エディション。
美樹本晴彦と『マクロス』について
美樹本晴彦先生は、テレビアニメ 『超時空要塞マクロス』(1982) のキャラクターデザインで一躍名を知られ、その後も『メガゾーン23』『トップをねらえ!』など80~90年代アニメの美少女像を方向づけたトップクリエイターです。
柔らかな線と透明感のある彩色、頬やまぶたに宿る“体温”の表現は版画でも顕著で、時を経ても古びない魅力としてコレクターに支持されています。
“歌”とヒロインが変えたアニメ史
先生がデザインを手がけた『マクロス』のヒロイン リン・ミンメイ は、作中で歌うことで戦況すら左右する“アイドル”像を確立。
日本アニメにおける 音楽×SF×恋愛 という独自フォーマットを広く定着させ、現代のバーチャルアイドル文化まで連なる源流のひとつと評されます。ミンメイは「アニメ発の国民的アイドル」として語られ、劇中歌は現実のオリコンチャートでも結果を残しました。こうした文脈こそが、美樹本ヒロインの普遍的価値を下支えしています。
版元と制作背景メモ
本作の版元 e・ジュネックス は、イラスト版画レーベル アールジュネス(Art Jeuness) の会社名で、アールビバンの連結子会社として展覧会・販売を担ってきた企業。秋葉原UDXでの「ジャパンイラストレーターズフェスティバル」主催など、2000年代から美少女イラスト版画文化を牽引してきました。
版元来歴が明確な版画昨比オンは、二次流通でも安心感が評価に直結します。 警察庁valuepress
今回の査定ポイント。
- e・ジュネックス期オリジナル:後年の再構成作と差別化でき、初出に近い価値を評価。
- ミクスドメディアの発色・表面効果が良好:擦れ/退色の少ないコンディション。
- 付属品:保証書・額装・版元プレート等が揃い、来歴がはっきりしている。
美樹本晴彦のアニメ版画・資料性の魅力
アニメ誌・セル画文化から続く“紙のアーカイブ”として、作家の筆致と色分解ノウハウを込めて制作されるのもイラスト版画が持つ特徴のひとつではないでしょうか。
美樹本作品は 瞳・まぶた・頬のグラデーション といった微細トーンが肝で、ミクスドメディアや高品位印刷でこそ真価を発揮します。美樹本先生のように世界中で人気のイラストレーター様の監修・直筆サイン・エディション管理が明確な作品は、長期的なコレクションでも評価がブレにくいです。
美樹本晴彦・マクロス関連のアニメ版画を買取強化中
- e・ジュネックス/アールジュネス発行の各版画
- 直筆サイン・エディション付作品
- 証明書・元箱・額・プレート等の付属完備品
無料事前査定は画像や作品名だけで承ります。
コレクション一括の評価(同時期のマクロス資料・原画集・画集・サイン色紙などセット)も歓迎です。
アニメ版画、アールビバン版画の買取は絵巻本舗高倉へお任せください。